
差があるように見える人も、わからない人も、わかってもこれくらい問題ないレベルだべと思う人もいるだろう。
そのあたりは価値観の違いなので、とやかく言うことではないだろう。
しかし、技術的な見地から精査すると違いは出てくる。
今回はTVtestに焦点をあててみようと思う。
断っておくと、タイトルにはちょっと過激なことを書いたけれど、決してTVtest批判ではないことを前もって言っておこう。
そもそも、TVtestはTSの放送波を再生するプレーヤーであって静止画キャプチャはおまけみたいなものだからだ。
WMPやVLCやGOMプレーヤーで静止画キャプチャする人はあまりいないだろう。
理由は使い勝手が悪かったり、画質がよくないからだ。
これはTVtestでも同様のことが言える。
(FriioUtilの静止画キャプチャは別)
だからありやはいままでTSでの静止画キャプチャをしてこなかった。
現在はTSmemoryがあるのでサブ的に常用してるが、
それまではせっかくのTSなのにそれをスマートに静止画キャプチャできる環境はほぼないに等しかった。
いままであまり口に出さなかったのは、PT1やHDUSなどでは事実上TVtestしか選択肢がなかったので、
TVtestでキャプチャしてい人が大勢いる中、それを言うのはどうかと思ったからだ。
また、変にTVtest批判と受け止められても困る。
今一度言うけれども、TVtestはすばらしいTS放送波再生ソフトだ。
さて、本題。技術論に移ろう。
まず、第一にフレーム選択ができず
キャプチャする際に頼るのは自分の反射神経だけだ。
これは致命的。人間の反射神経にはどうしても限界がある。
だったらBonDriver_Fileかなんかで再生してキャプチャすれば?という意見もあるだろうが、
たった1フレームしかキャプポイントがない場合にはやっぱり至難の業だろう。
これでは、いいタイミングでキャプチャができるはずもない。
シーンのチョイスのセンス?それはまた違う話w
(実はこれはアニメには当てはまらないことがある。なぜなら実写の場合は1フレームごとに動いているが、アニメの場合は動画のフレーム数と描かれている絵が同じ数なわけではなく、キャプチャタイミングは実写ほどシビアではないのだ)
こっちが今回のメインなのだが、向いていない理由のふたつ目が画質だ。
乱暴な言い方をしよう。
TVtestの静止画キャプチャはテレビ画面をデジカメで写しているのと大して変わらないのだ。
ちょうどこんな感じ。
∧_∧_ __
( ・∀|[ニ:|ol | i \ \
( つ ∩ ̄ | i l =l
と_)_) | |__ノ ノ
| ̄ ̄| ̄ ̄|
冗談はさておき、具体的に。
TVtestの静止画キャプチャはTS放送波再生時に画面に映し出しているものを静止画としてコピーして保存している。
これはどういうことかというと、デコーダで伸長した後にレンダラの影響を受けディスプレイに出力するためのデータをキャプチャしていることになる。
当然、色味も影響を受けているわけで、静止画キャプチャの事情なんか知ったことではない。
どうも、TVtestはTSからキャプチャしているのだから、当然TSそのままのクオリティで静止画もキャプチャできると思っている人は多いようだけれども
それは大きな間違いだ。
本当にそうなの?と思う人もいるだろうから、具体例を。
TVtestの設定でレンダラをEVRにして画面倍率を20%にして画像の保存をしてみる。
すると、ひどく画質の荒い画像がキャプチャされるのがわかるだろう。

つまり、モニタ出力で表示されたままの大きさの画面をキャプチャして、それを引き伸ばしているのでこういうことになる。
お分かりいただけただろうか。
(VMR7/9では事情がちょっと違うが基本的には同じ、画質劣化は避けられない)
TSだから画質の劣化がないだろうからとフルハイビジョンサイズの1920x1080で静止画をキャプチャしている物も見かけるが、
これはありやの主観だけれども、上記の理由からどう見てもリソースの無駄にしかありやは感じないのだ。
劣化劣化と連呼しているだけではしょうがないので、サンプルを上げておこう。
TSmemoryでキャプチャしたものが明らかに高画質であることがわかる。
もちろん両方ともフィルタ類は一切使用していない。
デコーダ:Power DVD8 レンダラ:VMR9 JPEG:90%

TSmemory JPEG:90%

わかりやすいポイントは、左上天気の「群馬」の文字、左上のモデル(佐藤ありさ)の右目の星の有無、各モデルの髪の毛の繊維の描画、そのほか見れば見るほど違いがわかってくるだろう。
画像を保存してWindows 画像と FAX ビューアなどで切り替えてみるとよりはっきりわかる。
上記のサンプルは実写だけれども、アニメではもっと差が出やすい。
上記サンプルで「群馬」の文字がよくわかると書いたけれども、こういう直線的、単一カラー、境界がはっきりしているもの、つまりアニメなどではよりTVtestのキャプチャ画質は悪く見えてしまう。
あと、色味。デコーダとレンダラに左右され、それはユーザが手を入れることが事実上できない。
(デコーダによってはある程度可能なものもある)
TSでも色の調整が必要なの?と思う人も多いだろう。
デコーダやレンダラを変えれば色味も変わってくるのがわかる。
TSだからといって本来の色が再現されるわけではない。
だから、色の調整が必要になってくるわけだが、
逆に言えば本来の色などあってないようなものだ。
じゃあ大体合ってればいいんじゃね?デフォルトで大体あってるんでしょ?と思う人もいるだろう。
まったくその通りで、色味は放送局はもちろん、個々の番組で違ってきているのだ。
明らかに色味が違っている場合はカラーバーを使って色味を調整する必要も出てくるだろうが、
示したとおりTVtestではそれはできない。
上記のすべては先日レビューしたTSmemoryでは解決できている。
色味もカラーバーを使ってここなどを参考にするといいだろう。
TVtest単体でのキャプチャはあくまでも簡易的なものなのだ。
ではでは。


