基本的にはTvRockで管理できるチューナーは8チューナーまでだ
PTxシリーズなら2枚までが限界
前回、実験では成功していると書いた
本番環境で運用開始して、概ね安定動作しているのでその構成を書こうと思う
ざっと検索した限りではPC1台でTvRockを使用して8チューナー以上を管理・制御しているという記事は見当たらなかった
試みている記事はいくつかあったのだけれど、どれも失敗しているようだ
まず、思いつくのは「TvRockを2つ起動する」というもの
できればいいのだけれど、アプリケーション側で複数起動が禁止されており、これはできない
例え、何らかの方法で無理やり起動しても果たしてうまくいくはいかないだろう
次に思いつくのはVMware等のバーチャルマシンで動かすこと
しかしこれはバーチャルマシンでPTxなどのチューナーハードウェアを認識させ制御できるようにしなければならない
それにはハードをパススルーで認識させなければならない
VMwareの上位バージョンにはこの機能があるものもあるようだが、うまくいく場合とうまくいかない場合があるようだ
試してはないが、Web上の他の記事を見る限りはうまくいかないようだ
では、どうしたら良いか…
TvRockには同期機能があり、これを使えばネット上につながれた別のPCと連携・協調動作が可能で
PCを複数台用意すれば8チューナー以上の制御が可能だ
基本的には何もしなければ制御できるチューナーは物理的にそのマシンに接続されているチューナーしか制御できないが
Spinelを使用すればネットワーク越しに他のPCに接続されたチューナーを制御できる
つまり、親となる録画サーバーに物理的に8チューナー以上を接続し
8チューナーまではSpinel+TvRockで親機で制御し
それ以上の分は子機でTvRockを立ちあげて制御できる
親機と子機のTvRockは同期させればいい
しかし、ここまでの話は2台のPCを必要とする
ここで登場するのが先のVMwareだ
子機はチューナーハードウェアを物理的に認識したり制御したりする必要はなくなったわけだから
子機を親機のバーチャルマシンとして動作させても全く問題ないはずだ
B-CASカードはBonCasProxyで共有させる
これで、論理的には物理的に一台で8チューナー以上を制御できる目処がたった
さて、もったいぶった割には大したことをせずにできてしまった
誰も考えつかなかったのか、考えついても当たり前だと思ってわざわざ記事にしていないのか
そもそも8チューナー以上を運用しようとする人が少ないということかもしれない
実際にやってみた
スペックはCPU:Q9550 MEM:8GB で、多用途のサーバーなので、他にもバーチャルマシンが2つ動いていて
子録画サーバーで新たにバーチャルマシンを作ったので計3VMと結構重くなってきた
割り当ては
親機:地デジ 7チューナー BS/CS 1チューナー
子機:地デジ 1チューナー BS/CS 7チューナー
親機と子機で地デジとBS/CSを完全に分けてしまえばいいじゃないとお思いかもしれないが
お互いのマシンで番組表を取得したり僅かながらの冗長性を確保するためにこうした
(ちなみに番組表はどちらかのマシンで取得すれば同期できます)
で、設定に色々苦しみながら、やってみた(録画予約の設定にすごく苦しんだ)
地デジ8 BS/CS4 の12チューナーまでは問題なく動作した

(Drop1はご愛嬌w)
これ以上は試していない
というか試せない
16チューナーあるのにPT3のBS/CSは現在転送が0Mbpsになってしまう不具合があり、
チューナーがストップしてしまう
あと、仮想的にネットワークで接続されているため動いたとしても帯域的に大丈夫かが疑問だ
おそらく、親機と子機のチューナー構成を逆にして子機を地デジ重視にすれば問題無いだろうが
使用頻度の実用性から考えてこのような構成にしている
はてさて、夢の地デジ8局の24時間全録サーバーはかくしてできあがった
ではでは